東洋医学は長い歴史を持つ。それでも鍼灸には医師の同意書が必要なのか
- 裕太 八木
- 19 時間前
- 読了時間: 3分
こんにちは。
やぎ鍼灸接骨院 町田木曽院の八木裕太です。
2026年度の療養費制度改定では、オンライン資格確認やオンライン請求など、医療DXがさらに進められることになりました。
制度のデジタル化は、事務作業の効率化や適正な保険運用という意味で重要な取り組みです。
一方で、今回の改定を見ていて、一つ考えさせられることがあります。
それは、鍼灸の保険制度そのものの仕組みです。
東洋医学の歴史は決して短くない
鍼灸は数千年にわたる歴史を持つ医療体系です。
日本でも古くから受け継がれ、国家資格として制度化され、多くの臨床経験が積み重ねられてきました。
一方で、西洋医学は科学的検証を重ねながら発展し、現在の医療保険制度の中心となっています。
歴史の長さだけで優劣が決まるものではありません。
しかし、東洋医学も長年培われた知識と経験を持つ医療であることは間違いありません。
保険を使うには医師の同意書が必要
現在、保険で鍼灸施術を受けるためには、医師の同意書が必要です。
制度上は、医師が施術の必要性を確認し、その上で療養費として保険が支給されます。
安全性や適正な運用という意味では、この仕組みに一定の役割があることは理解できます。
しかし一方で、こんな疑問も浮かびます。
鍼灸を専門として学び、国家資格を持つ鍼灸師が施術するにもかかわらず、その必要性の判断は鍼灸師自身ではなく医師が行う。
この制度は、本当に現在の医療の実情に合っているのでしょうか。
今回の改定は「厳格化」の方向だった
今回の改定では、オンライン診療による同意書交付は療養費の対象として認められないことが明確になりました。
つまり、
患者さんは医療機関を受診し
医師の診察を受け
同意書を取得してから
鍼灸院で保険施術を受ける
という流れになります。
さらに、
オンライン資格確認
将来的なオンライン請求
レセコン対応
など、施術所側にはデジタル化への対応も求められています。
請求はDX化が進む一方で、同意書取得はむしろ厳格化された。
この点に少しアンバランスさを感じます。
鍼灸師の専門性はどう評価されるべきか
もちろん、同意書をなくせば良いという単純な話ではありません。
保険制度には適正な審査や不正請求防止という重要な役割があります。
だからこそ考えたいのは、鍼灸師という国家資格者の専門性を、保険制度の中でどのように位置づけるべきなのか。
東洋医学には長い歴史があります。
それでも保険制度では、鍼灸師単独では療養費の対象とならず、医師の同意が必要です。
この仕組みは制度上の安全性を担保する一方で、鍼灸師の専門性をどのように評価している
のかという議論も必要ではないでしょうか。
これからの制度に期待したいこと
医療DXは今後も進んでいくでしょう。
その流れ自体には賛成です。
ただ、DXとは単に請求を電子化することではありません。
制度全体のバランスを見直し、患者さん・医師・施術者のすべてにとって無理のない仕組みをつくることも大切です。
東洋医学と西洋医学は、本来どちらかが優れているという関係ではなく、それぞれ異なる強みを持つ医療です。
だからこそ、お互いの専門性を尊重しながら、より実情に合った制度へ発展していくことを期待しています。
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